60代、70代、80代のミセス&シニア向け婦人服卸問屋の3代目、内田優です。
前回は「格安ツアー(価格競争)」に乗った長野県白馬の宿泊施設の厳しい状況についてでした。
今回はその続きです。
◎大きな企業は価格競争をしがち
不況になると世の中2極化してくると言われています。
- 富裕層向けに、より付加価値があり値段も高いモノを提供する
- 大衆向けに、より値段の安いモノを提供する
こういった2極に分かれ、大きな企業などは大衆向けの層に行く傾向が強いそうです。
昨今のアベノミクスで物やサービスの値段は上昇傾向にありますが、
それでも値段を安くして来客数を増やそうとする大きな企業も目立ちますよね。
大きな企業だったら広告やコマーシャルも打てるでしょうからそれで集客でき、
うまく経営できるような仕組みを作れているんだと思います。
しかし中小企業が大きな企業に対抗して値段を安くしてもなかなか勝てませんよね。
やはり安さを前面に押し出して勝てるのは最終的に、より大きな企業だと思います。
◎だから勝てない価格競争
最終価格を安くするためには、
- 仕入れ値や製造原価などを安くする
- 仕入れや製造のロットを増やす
- 支払いを現金にする(早くする)
- 人を安く雇う
などの事が必要になります。
そうすると必然的に現金をより多く持っている大きな企業の方が勝ち残る流れになります。
時間が経てば経つほど大きな企業が有利になると思います。
そして勝ち残った大きな企業が徐々にその市場や地域を独占し残存者利益を得られるようになると思います。
このように考えると、自社や自店と比べて規模が大きな企業が競合として存在している時に
安さをウリにした「価格競争」は絶対に止めるべきだと思います。
お店や会社としても
<どう価格を安くするか>
それ以外の事が考えられなくなっていくと思いますし、
そもそも先に書いた通り、価格競争しても勝てないですからね。
◎価格競争=麻薬
白馬のとある宿泊施設は以前やっていた『格安ツアー』からは手を引き、語学力を活かし
インターネットを使いながら海外から集客し接客なども改めることで人気になっているそうです。
その宿泊施設のオーナーはこう言っていました。
「格安ツアーは麻薬のようなもの。次第にむしばまれ、宿として大事なものを失ってしまう」
あなたは
『価格』についてどのように考えますか?