月日が過ぎるのは早いもので、気が付くともう三月も終わりに近づいてきていますね。
暖かい日が増えてきているのはありがたい事ですが、花粉も増えているのが悩みのタネです。
私のアパートのゴミ箱はティッシュの山となっています。
そんな春を感じる今日この頃ですが、実は先日冬物のジャケットでクレームをいただきました。
◎留め方が甘かったスナップボタン
ジッパーとスナップボタンで留める、綿入りのジャケットだったんですがそのスナップボタンが使っているうちに取れてしまったのです。
商品は今シーズン当社で扱ったものでしたし、商品を見る限りお客様も普通に使われていたと
思いますので、商品に問題があった事は間違いないと思います。
おそらくスナップボタンの取り付け方が甘かったせいで外れてしまったんでしょう。
通常ですと、当社やメーカーに同じ商品があるか確認して、あれば新しいものと交換しますが
今回は残念ながら当社でもメーカーでも完売してしまっていました。
そうなると返金するという事になるところですが、お客様がこのジャケットを気に入って頂いていたそうで
「直せるのであればボタンを付け替えてくれれば良い」
そういった本当にありがたい事をおっしゃっていただけました。
という訳で、スナップボタンの付け替えを私が行うことにしました。
世の中にどのくらいスナップボタンの付け替えをやる方がいるのか分かりませんが
いい機会を与えていただいたので、このブログで付け替え方を紹介したいと思います。
◎スナップボタンの付け替え方
まずはスナップボタンを外すところからです。ボタンのオス・メス両方を外します。
専用の器具もあるようですが私はマイナスドライバーを使用しました。
ボタンと生地の間にドライバーを入れ込んで、噛んでいるボタンをちょっとずつ広げていきます。
白い紙は生地を傷つけないようにする為に使っています。
ある程度広げると外れます。外すとこのようになります。
今回のジャケットに使っていたボタンの形状から真ん中に穴が開いている状態です。
(ボタンによって穴の形状は変わります)
そこに新しいボタンを付けていきます。今回は元々使っていたボタンと同じタイプのものが
見つからなかったので歯が5本あるタイプのボタンを使います。
そのまま付けると穴が目立ちそうだったので、似た生地を使って穴をふさいでから付けていきます。
5本の歯を生地に差して、その歯を一方の金具と噛ませていきます。
噛ませるのにはボタンに付いていた器具を使いながら木槌で打っていきます。
歯がバランスよく噛むようにちょっとずつ、まっすぐに打つのが失敗しないポイントです。
出来上がりがこういった感じです。
これをオス側、メス側両方繰り返していき完成です。
後でお客様の反応がどうだったか小売店の方に伺うと
「すごく喜んでくれたよ~!」
との事。私もホッと安心しました。
このような事はあまりないかもしれませんが、
いざと言う時にやった事があるのとないのとでは対応に差が出ます。
いい機会を与えていただけたお客様には本当に感謝致します。
と同時に、こういった事ができる限りない商品を扱っていかないといけないなぁとも感じました。