60代、70代、80代のミセス&シニア向け婦人服卸問屋の3代目、内田優です。
長野県も南の方からようやく桜の開花が告げられるようになり、昨日は松本でも松本城の敷地内にある桜が咲いたようです。お花見しながら昼間からお酒を飲むのもいいですよね~。
さて、今日は本の紹介をさせていただきます。
今日の本はコチラ
著者の和田竜さんは、今年の本屋大賞を受賞した「村上海賊の娘」の著者でもあり、
今もっとも注目されている作家さんではないでしょうか。
今回紹介するこの
「のぼうの城」もヒット作で直木賞の候補作品にもなり、映画化までされたものです。
◎凡人以下…頼りない人物が主人公の歴史小説
「のぼうの城」は歴史小説なんですが、今までの歴史小説とは一味違います。
今までの歴史小説というと、剣術などの武術が飛びぬけている人や、知性や先見能力が優れている人など
非凡な才能を持つ人が主人公として描かれている物が多いと思います。
非凡だからこそ後世にも残るわけで、そういった人たちが主人公になるのは当たり前かもしれません。
しかし、「のぼうの城」の主人公は全く違います。凡人以下なのです。
身体は大きいが力が強かったり、武術に長けている訳ではなく、頭がキレる訳でもなく、畑仕事もまともにできない…
そんな何の取り柄もないような人物、しかもお城の総大将でもあるその人物が主人公なのです。
その主人公率いる田舎城の軍勢2千が石田三成率いる豊臣の軍勢2万と無謀にも戦う事になるのですが…。
ちなみにタイトルにある「のぼう」とは「でくのぼう」の事です。
そんな男が軍を率いていけるのか…そんな疑問を当然持ちますが、実はこの主人公には大きな強みがあったんです。
それが
「人徳」と
「誇り高さ」です。
◎新たなリーダー像がこの小説の中に
- 「この人についていけば何とかなる」
- 「この人は私が付いていないと何もできない」
どちらがリーダーとして相応しいと思いますか?
きっと上のようなタイプの人ですよね。私もそう思います。
しかし、のぼうの城の主人公は真逆である下のタイプのリーダーでした。
そんな頼りないリーダーでも人徳があったからこそ人々から慕われ助けてもらえる、そんな人物だったのです。
強いだけのリーダーではなく自分の弱さも全て周りに見せ、協力してもらいながら組織を率いていく、
そんな新しいリーダー像がこののぼうの城では描かれているのではないかと思います。
オススメです!