◎辞めさせてもらうはずが、まさかの大抜擢
辞めようと思って村上さんのもとへ行った三國さんは なんとそこで「駐スイス日本大使館の料理長」に大抜擢されたんです!! 不思議ですよねぇ。ほとんどまともに料理なんて作らせてもらえていなかったのに いきなりの大抜擢です。しかも当時帝国ホテルには三國さんの他に600人ものシェフがいて 先輩シェフも大勢いたんです。その先輩たちを一気に追い越して選ばれたんですから もちろん反対の声も上がったそうです。反対どころか大大大反対もあったはずです。しかし、 「鍋洗い一つ見ればその人の人格が分かる。技術は人格の上に成り立つものだからあいつだったら間違いない。」 村上さんはそう言ってそのまま三國さんをスイス日本大使館の料理長に決めたそうです。 もちろん鍋洗いだけではなく、雑用、下ごしらえ、仕事の段取り、サポートに入るタイミングなど 非凡なものを三國さんに感じていた事も抜擢した理由にあったそうですが。◎今できる事、やるべき事を本気でやり続ける
このエピソードは三國さんの才能がすごいという話しではありません。(もちろん才能もすごいんですが…) 今自分が置かれている環境の中で、やるべき事を毎日毎日本気でやり続けた事が素晴らしいという話しなんです。 本気でやり続けた結果がスイス日本大使館の料理長への大抜擢であり、その後の世界的な活躍に繋がっているんです。 人間自分が望まない環境、状況の下では責任をその環境や状況に押し付けがちです。- 世の中不景気だからモノが売れない
- 政治が悪いから景気が良くならない
- この上司じゃ自分の才能は活かされない
- この会社は何をやってもどうせ変わらない
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